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「ジークハイルとハーケンクロイツ」について
1:
岡田 次昭
:
2024/12/28 (Sat) 11:55:03
https://bbs3.fc2.com//bbs/img/_636800/636748/full/636748_1735354503.jpg
令和6年12月27日(金)、私は、「ジークハイルとハーケンクロイツ」について纏めました。
私は、学生時代にドイツ研究会に入って、ドイツ語とドイツの歴史について学習しました。
今では、私はドイツ語の単語をある程度知っているのみです。
長い年月によってドイツ語の知識は風化してしまいました。
私は、ヒトラー著「我が闘争」の一部を原書で読んだ覚えがあります。
ヒトラーは、「我が闘争」を書いて、ドイツ人にこれを読むよう勧めました。
日本の井上成美(イノウエ シゲヨシ 最終の階級は、海軍大将)は、ドイツ語に堪能でした。
ヒットラーの著書『わが闘争』を原文で読んでいた井上成美は、当時の軍務局長名で以下の趣旨の通達を出しています。
「ヒットラーは日本人を想像力の欠如した劣等民族、ただしドイツの手先として使うなら、小器用で小利口で役に立つ国民と見ている。
彼の偽らざる対日認識はこれであり、ナチスの日本接近の真の理由も其処にあるのだから、
ドイツを頼むに足る友邦と信じている向きは、三思三省の要あり、自戒を望む」
山本五十六、井上成美などは日独伊三国同盟に反対したものの、
上層部に押し切られて日独伊三国同盟は、1940年9月27日にベルリンの総統官邸で調印されました。
正式名称は「日本国、独逸国及伊太利国間三国条約」です。
この結果、日本は、第二次世界大戦に参戦し、国民は塗炭の苦しみを味わいました。
さて、アメリカ映画を見ておりますと、時折ナチスドイツのことが放映されます。
屡々(シバシバ)登場するドイツ語が、「ジークハイルとハーケンクロイツ」です。
ヒトラー総統が演説した後、必ず聴衆は「ジークハイル」と叫びました。
ジークハイル (Sieg Heil) とは、ドイツ語のフレーズです。
文字通りには「勝利万歳」という意味です。
「ジーク」が勝利の意、「ハイル」は、おおよそ健全な状態などを表しています。この場合は万歳に近い意味です。
ドイツでナチス(国家社会主義ドイツ労働者党)が力を持っていた間、政治集会においては、この言葉を繰り返し言うことが習慣でした。
また、党員が誰かに会った時もナチス式敬礼をし「ジークハイル」と連呼して叫び、総統への忠誠を確認するというのが本来の慣わしでした。
ニュルンベルクなどで開かれた政治集会では国旗と共にこのフレーズと鉤十字(ハーケンクロイツ)が飾られました。
1933年、ナチス党 は「"Sieg Heil」 と鍵十字を描いたピン・バッジを制作しました。
この表現は党集会においてゲッベルスが初めて使いました。
また、他のフレーズとしては、「ハイル・ヒトラー(ヒトラー万歳)!」「ハイル・マイン・フューラー(我が総統万歳)!」
「ハイル・ドイチュラント(ドイツ万歳)!」「ハイル・デム・ファーターラント(祖国万歳)!」なども状況に応じて用いられました。
次に、 ハーケンクロイツ(Hakenkreuz)は、鉤十字のドイツ語です。
ナチ党のシンボルを指します。
鉤十字またはまんじの図案は、古代よりヒンドゥー教や仏教、また西洋でも幸運の印として使用されています。
キリスト教では十字の図案の1種でもあり、日本では家紋や寺を示す地図記号などで「卍」(左まんじ)が多く使われています。
また逆向きの図案は逆鉤十字、逆まんじ、右まんじとも呼ばれています。
しかし20世紀以降にドイツで民族主義運動のシンボルとされ、1920年にナチスが党のシンボルに、
1935年にはドイツ国旗に採用した影響により、ナチズムやネオナチのシンボルとも見なされるようになりました。
ナチスがこのシンボルを採用した経緯は、ドイツの考古学者、ハインリヒ・シュリーマンがトロイの遺跡の中で卐を発見し、
卐を古代のインド・ヨーロッパ語族に共通の宗教的シンボルと見なしたためです。
これに基づき、アーリアン学説のいうアーリア人の象徴として採用したものです。
ヒトラーは、ドイツ人を含むアーリア人が史上最高の人種であると豪語しました。
この結果、ユダヤ人は、劣等民族として生きる必要がないと判断し、約600万人のユダヤ人がアウシュビッツなどの強制収容所で虐殺されました。
強制収容所の入口には、「 Arbeit macht frei(働けば自由になれる)」のスローガンが掲げられました。
何とも皮肉な言葉でした。
(了)
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